40代後半まで借金返済→50代アタマで資産1,000万円が見えてきた話・後編

[投稿日] 2021-07-24
[更新日] 2021-07-31


前回は証券口座を開くまでの考え方について書きました。

40代後半まで借金返済→50代アタマで資産1,000万円が見えてきた話・前編

今回は私が投資で実際に心がけていること、いままで行なってきたことをまとめてみたいと思います。

しつこいですがあくまでも私個人の経験にもとづくお話ですよ。投資はご自身の責任で行ないましょう。

資金はどれくらいから、どんな感覚でやってきたのか(貯蓄も大事)

口座を開けばいよいよスタート!なのですが、どれくらいの資金ではじめるかは人によって大きく違うでしょう。私の場合は大きな仕事をこなして得たボーナス的な報酬からの20万円がスタートでした。 まだまだ借金返済が続いていましたが、月々の収支はわずかながらもプラスに転じた時期でもありました。半分の10万円で5社の単元未満株を購入したのが私の投資デビューです。

20万円のそのまた半分て、と思われるかもしれませんが、それこそ入門書の一番最初に出てくるタイプのリスク管理の基本「全額ブッ込まない」「一度にブッ込まない」そして「1銘柄にブッ込まない」を勉強も兼ねて最初からやってみたわけです。

私が幸運だったのは、こうした少額・単元未満の取引を3年ほど続けているうちに本業の収入もさらに増えてきて、その分を貯蓄代わりに証券口座に入金して資金を増やせたことです。

思えば時代もよかったですね、ちょっとずつ買い増しているうちにアベノミクス到来、単元未満株だけでも仕事用にちょっとイイ鞄をためらわずに買えるくらいは稼げました。


分散投資は単元未満株を使えば10万円で十分はじめられます。でもそれだけで資産を増やすには時間がかかります。なので、ある程度の資金ができるまでは月々いくらかでも証券口座に積んでいくことをおすすめします。私の感覚では……

50万円:単元未満株を卒業、安価な単元株を絞り込んで売買。銘柄選びの勉強に一気にリアリティが増す。
100万円:複数の銘柄を単元で売買。少額投資のころよりもむしろ負けが気になる時期ではあるが、配当も含めて「投資で稼ぐ」実感が持てるように。
300万円:グッと自由度が上がり、多少のリスクを負っても景気や相場の方向を見ながら取り引きする心の余裕ができる。

…… といったところ。投資で得た収益だけを再投資に回して増やせるようになれば理想的ですけど、それまではやっぱり貯蓄で元手を増やすことが大切です。

「応援したい企業」と「理解できる事業」への投資なら心穏やかでいられる

口座も開いた、資金もある、となればいよいよ投資先選びです。ここでは国内株式についての考え方を。

短期的な売買を繰り返して利ざやを稼ぐ方法であればそれほど、というかそんなこと考えてたら稼げないのでしょうが、中長期で保有するのであれば「応援したい」「事業の内容がわかる」という企業でないと持ち続けるのがしんどいです。

私はどんなに業績や配当・優待がよくても、自分が応援できない(ブラックな報道が出てたり)、事業内容が理解できない(なにそれオイシイの?だったり)企業には投資しないことにしています。勝ってもありがたみが薄そうだし、負けたら余計に腹立しいだろうし、そういうことを日々気にしなければならないのは精神的によろしくありません。

そもそも株を保有するということはその企業のオーナーになるということなので、やっぱり応援できる企業がイイし、よくわからない仕組みで稼がれても居心地が悪いんだよね。

ともかく私の場合は単純に自分が愛用している製品のメーカーや、自分や家族の生活・周囲の環境の改善に役立ちそうだと思う事業を行なっている企業から、業績や指標・配当率などを元にスクリーニングして候補を選び、中長期の値動きを見ながら売買しています。

もう愚直に安くなったら買い増し、高くなったら半分くらい売る、の繰り返し。 まとめてドカン!という売買はせずに、小さい単元で動かしています。

優待で自社製品の詰め合わせをくれるような企業は、売る場合も優待がもらえる株数は残します。応援買いしてる企業から食品や生活用品をもらえるのがまた嬉しいのよ、パートナーにも好評だし(・∀・)

乱高下する株価が気になることもありますが、場帳をつけるようになったおかげで社会情勢と相場の方向性の関係も前よりつかめるようになった(と思う)ので、そんなときは「荒れた海には飛び込まない」と唱えながら方向が定まるまでひたすら様子見です。ギャンブル的に大きく稼ぐことはできないけど、大怪我することもありません。

ほったらかしでも増える仕組みをつくって保険に

そんな感じでココロに優しい投資と貯蓄をコツコツと積み重ねて借金完済、クレジットカードのリボ払いも前倒しで払って解除、50代アタマで資産総額1,000万円が見えてきました。このペースでいけばいわゆる2,000万円問題……なんてないと思うけどなぁ……はクリアできそうですね。

ここまでくるとさらに資金の使い方に余裕ができて、これまでの「貯める」「利ざやを稼ぐ」に加えて「増やして守る」仕組みづくりに着手。

メインで利用している銀行(メガバンクの1 つ)に証券口座を開き、投資信託の積み立てをはじめました。買うのは王道中の王道、ウォーレン・バフェットや『ウォール街のランダム・ウォーカー』でおなじみ、インデックス型の投資信託です。


最初は月に1万円分を3種類のインデックス型投信に分散して購入。1年くらい様子を見ては購入額を増やして内訳を調整し、を繰り返して現時点で月24,000万円で4つの投信を積み立て購入しています。具体的なファンド名は書きませんよ、責任取れないから。そして……

3年で全体で20%超のリターン。一番リターンが少ないヤツでも10%前後、多いヤツは30%超。40万円分が評価額50万円に。

さすがオマハの賢人。さすがランダム・ウォーカー。

どの投信も買い始めはマイナスになったことがありましたが、3年続けたら明細を二度見するレベルのハイパフォーマンスです(これからも浮き沈みはあると思うけど)。30代で始めていればリタイアするころには上場企業の退職金くらいにはなっている計算です。

とはいえ50代で始めた身としては「もうこれだけでいいじゃん」とは思っていなくて、引き続き株式の売買でコツコツ稼いで優待にホクホクしつつ、それこそコロナ禍みたいな大きな変動があったときに資産を守るための保険という位置づけです。

ちなみに『ウォール街のランダム・ウォーカー』と、スタイルの見直しのために読み直した『臆病者のための株入門』はこの投信選びでもたいへん参考になりました。上述の24,000円・4投信も6,000円ずつでなく、これらの本を参考に比重を変えています。

まとめ、そして米国株投資の取り組み

借金返済中から13年で資産1,000万円まであと少し。ボーナスもない個人事業主が低金利時代に片手間で取り組んだにしては悪くないよね、と思っています。

現在の布陣をまとめるとこんな感じ。

メインの証券口座:国内株式の現物と投資信託を中長期で売買。利ざやと配当でコツコツ稼ぐ。
楽天証券:メインの口座よりもちょっと短期・少額で相場を見ながら機動的に。
銀行の証券口座:インデックス投信の積み立てで資産防衛。

さらに新しい「増やす・守る」方法として、せっかく楽天証券の口座も開きましたし、2021年から米国株投資を始めました。まずは少額からですが、国内企業と同様に自分が愛用している・応援したい企業をちょっとずつ買い増して、配当の再投資で増やしていける仕組みをつくりたいと考えています。


あと、楽天証券は円と米ドルの売買が簡単(ほかの証券会社のことは知らないのだが)で、「これってレバレッジなしのFXじゃん」と気づきまして。取引手数料分くらい為替でチマチマ稼げんじゃろか、と狙っています。

長くなりました。

ちなみに私の目的は「パートナーと一緒に経済的に過不足のない健康長寿な人生を」ですよ。

これからも励む(`・ω・´)