「想像力が問われる」というけれど

[投稿日] 2022-04-09
[更新日] 2022-04-12


このブログは政治的・思想的問題に触れることは主なテーマとしていません。

なので時事問題につながる具体的なことばはできるだけ省いていますし、また固有名詞で名指しもしないようにしています。

が、今回はいつにも増してあいまいでぼんやりとした、それこそ皆さんの「想像力」に頼らせていただく投稿になります。予めお詫びしますf^_^;)

例えばワイドショーのコメンテーターの皆さんとか

このタイトルだけでもう十分な気もするのですが。

いつも相手を批判するときに「想像力が足りない」とかいう側の人たちの、目下の情勢や当事者の皆さんに対する想像力が足りてない。

(ご自身の主義なのか局や番組の方針なのかわかりませんが)自分の価値観が現実にそぐわなくなっていることがわからない、というかそぐわない現実を受け入れられないのかもしれません。

乱暴にまとめますが、要するに現在進行形の、そして選択の1つ1つが未来を変えてしまうであろう、自分の生命や国の存立にも関わることとして想像を巡らせる力が足りてないように思うのです。

マスメディアで有識者としてコメントする、私より学歴も高く教養もあり社会的立場も高いであろう人たちでさえコレだもの。


そういうオマエはどうなんだ、といわれれば

あまり偉そうなことはいえませんが、糸口はつかんでいるつもりです。

私の両親は昭和ヒトケタ生まれで、思春期の大半を戦時下で過ごしました(以前もちょっと書きました)。どちらの家系も敗戦による激しい価値観の変動に大きな影響を受けたクチです。

そのためか、なのか、それなのに、なのか、自身の経験や社会の変容についてよく私と姉、孫たちに話を聞かせてくれています。

本人たちは非常にリベラルで中立的な立場をとっていて、強いていえば政治・思想よりも「自分が人としてどうあるか」を基準に考えるタイプです。

家族で熱心に政治談義をしたような記憶はありません。それでも老いてなお新聞やニュースに欠かさず触れていて、いま思えば2人とも自分の人生を踏まえて「考えつづけてきた」人たちなんだろうと思います。

戦争の経験によって、いま起きていることを自分ごととして想像する回路を得た人たち、ともいえるでしょう。

「想像力」には情報とそれを解釈するための土台が必要

それこそ当事者になる・その時代に生きるという経験でもなければ、個人が追体験できることは限られています。

だから想像力が必要で、材料となる情報(歴史や記録も含めて)が重要なんだと思いますが、発信する側がこのありさまでは、と思わずにいられない状況が続いている以上、こちらが自衛するしかないのでしょう。

私が実践している日常的な情報収集については以前触れました。

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そして、ただ集めているだけではやっぱりダメで、どう解釈するか、という視点を養う必要があるんだと思います。

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ここは率直にいいますが、現状にそぐわない価値観をアップデートできない人やエセ科学・陰謀論的な話でなんとなく納得しちゃう人と、史実や科学的根拠、あるいは古典・名作といわれるものにヒントを求めて自分なりにでも検証しようする人とでは、その「想像力」には雲泥の差ができるでしょう。

前者の場合、「いやー、すっかりそう信じちゃっててさハハハ」で済むならいいですが、よろしくない方に荷担することになりかねません……発信した時点ですでに荷担してるけどな。

さて、過去記事リンク先にある本もオススメですが、ここでも1冊オススメしておきますね。