コーネル式測量野帳で朝のジャーナリングを習慣化したら心が穏やかになってアウトプットもスムーズに

[投稿日] 2021-08-14
[更新日] 2021-08-15


このところどちらかというとインプット系の投稿が続きました。

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今回は、ある意味で偶然の産物なのですが、自分なりに工夫してつくったツールを使って始めたある習慣によって「心を穏やかに保つ」という当初の目的に加え、アウトプットの速さと量が格段に増したという体験をご紹介します。

デイリーの手帳にしていた測量野帳が不良在庫化の危機……コーネル式への改造を思いつく

そもそもの発端は長いこと愛用しているシステム手帳のデイリーのリフィルが製造中止になったこと。測量野帳をまとめ買いしてデイリーに仕立て、それなりに快適に使っていたのですが。

手帳を替えます

……最初のまとめ買い分を使い切って追加購入したところでまさかのリフィル復活。こうなれば当然、長年のユーザーとしてはそのリフィルに戻ります。

測量野帳(丸っと1パック10冊)は不良在庫化、日付・時間軸スタンプもお払い箱という危機に陥ったわけです。さすがにそれは忍びない。どうせなら自分なりにアレンジして使い続けたい。

ヤチョラーの皆さんの事例やいろんなノート術・メモ術をさらいながら試行錯誤することほぼ1カ月。

コーネル式にできんじゃろか?

私はちょっと前から仕事の企画や私事の計画の素案・アイデア出しのためのノートをB5のコーネル式にしています(コーネル式のなんたるかは各位調べておくんなせぇ)。その持ち歩き版・サテライトとして「コーネル式野帳」なんてイイんじゃない?とひらめいたのです。

エリアの分け方やスタンプの位置を何種類か試して落ち着いたのがコレ。

場帳と一緒にシステム手帳のバインダーに収めて、なかなかイイ感じ。これで解決!

……ところがどっこい、甘かった。

メインのコーネル式ノートとの棲み分けが難しい、ならば ジャーナリング専用にしてみよう

メインで使っているコーネル式ノートはコレのリングノートです。実はこのリングのヤツは製造中止になったっぽい……そんな運命なのかなオレ。まとめ買いしといた在庫がまだあるからいいけどよー。


バンナイズというメーカーのノートカバーでドレスアップして、とても気に入って使っています。コレ↓のB5用。受注生産らしいのでこのリンクから探しておくんなさい。

このノートと野帳との棲み分けが、自分のスタイルでは難しかったのです。

B5のノートは人前で開くことを想定していない、仕事もプライベートも何でもアリのノートで、必要に応じてこれ自体をシステム手帳とともに持ち歩いています。こんな感じの使い方↓

ノートを持ち歩かないとき、ノートほどのスペースが必要ないときは手帳のノートリフィルを使って、あとでノートにまとめなおしてるし。

それでも1カ月くらいは意識的に使ってみたんだよ。でもね、自分に正直になると心の声が聞こえる、「ムダだこの使い方」。コーネル式野帳、出る幕なかった。

考え直し。

ノートスペースは「短い手紙」が書けるくらい。どうせなら(悔しいので)キューとサマリーは活かしたい。

使うシーン。システム手帳はオフィスのデスク上で朝必ず開くから、そこでその日最初に手に取る。その前に瞑想しているなオレ……なんか、この流れでメンタルに関わることに使えそう。

そういえばノート術・メモ術探っているときにいろいろ出てきたな、「ジャーナリング」とか「モーニングページ」とか。

モーニングページはちょっと書く分量が多い。ならば始業前のオフィスでコレでジャーナリングをやってみよう。

ということですぐさま実践。

とにかく書き(吐き)出す、その場でキューとサマリーをつける、を習慣化。アタマの中身のアウトプットがスムーズに

ジャーナリングは「書く瞑想」ともいわれていて、「頭に浮かんだことを浮かんだままに一定の時間で手書きで紙に書き出すことで、自分の気持ちを整理し理解を深める」方法、というもの。

……すいませんいろんなサイトの説明からエッセンスをまとめました。より詳しくはこちらを。

時間中はとにかく手を止めずに、頭に浮かんだことをひたすら書く。「書くことがないんだけど」みたいなこともそのまま書く。人に見せるものではないので、日頃の不平不満もなかなか言えない感謝や謝罪の気持ちも忘れたい痛手も、殴り書きでいいから書く。読み直すことは必須ではありません。

私も2週間くらいは「なに書けばいいんだ」と思ってウェブで紹介されているいろんなテーマやテンプレートを参考にしましたが、それを過ぎたら毎朝なにかしらアタマに浮かぶようになりました。

これをコーネル式野帳を使って、ノートスペースに書き出し、さらに踏み込んでキュー(キーワードや気づき)とサマリー(要約)も書くことにしました。

朝の瞑想のあと、5分間とにかく書いてスペースが埋まったら終了。それから特に心に残った・繰り返し出た単語や気づきをキューに書き出し、最後にサマリーに「まあ、こういうことが言いたいわけだ」的なことを2〜3行書く、という感じです。

キューもサマリーもノートに書き出した勢いのまま、あまり考えずに書いてます。テーマはやっぱり仕事上の懸念が多いですf(^_^;;

1日1見開き、ウィークデイの朝に書いて、2カ月弱で1冊書き終わるくらい。まとめ買いにもイイ感じのペースです。

そうやって2カ月ほど続けてみて、確かに心が落ち着く実感はあります。沸点が高くなったというか、不愉快なことがあっても気持ちの建て直しが早くなりました。

もともと人前で緊張するタイプではない(というか緊張してないように見せるタイプ)ですが、さらに落ち着いて人と話せるようになったと思います。仕事に限らず、プライベートでもそうかな。

さらに自分でも「あれ?」と思っているのが……アタマに浮かんだことを実際に口に出すスピードと量が増してる。それもただ「口を衝いて出る」ような状態でなく、ちゃんと論理的に。打ち合わせや世間話で「オレってこんなに饒舌だったっけ?」と思うほどです。

日常的なインプットの賜物でもあるでしょうが、これはジャーナリングを習慣化してからの気づきです。

「アタマに浮かんだことを手を使ってことばにする、その場で手がかりやまとめを残す」ことの繰り返しが、心の平安とともにアウトプットの瞬発力を高めてくれているのではあるまいか。

モヤモヤを体を使って言葉にすることで効率的に処理できるようになるのでは。アンガーマネージメントにも応用できる?

私はいま仕事の大半が「ビジネス文書を書くこと」のような状態で、頭には浮かんでいる・頭ではわかっていることを実際に文章に書き出すときのギャップを埋める大変さはそれなりにわかっているつもりです。

また、その作業が訓練や慣れによって鍛えられることも経験的に知っています。このブログを始めたことで仕事の文書作成がより楽で早くなりましたし。

同じことがジャーナリングを続けることで「思いつく→話す」というレベルで起きているのではないかと思います。

モヤモヤした感情や思い浮かぶイメージや過去の記憶に、とにかく手を使って眼に見えることばという形を与える。眼に見えることばになるということは、現実的な対象として意識できる、操作できるということです。

さらにその場でキューとサマリーを加えることでより整理され抽象化されたことばになる。

そのプロセスが「自分の気持ちを整理して理解を深める」ことにつながるとともに、素早く効率的なアウトプット(言語化)の訓練になっているのかもしれません。

アンガーマネージメントにも応用できそうですね。そんな観点からも続けていこうと思います(「キレる60代」にはなりたくないもんなー)。