いまから料理をはじめるなら

[投稿日] 2016-06-21
[更新日] 2019-10-22

lets_cook
今回ちょっと長いです。

パートナーも私もお互いに相手が作ったものをおいしいと思えるくらいに料理ができます(この歳で無駄な謙遜はせんぞ)。料理教室に通うとか、母の味を叩き込まれたなんていう経験もなく、一人暮らしをはじめたときから特に大きな失敗もせず、それなりのものができました。

これ、才能でもなんでもなくて、私の場合は単に育った環境だと思います。たとえば日々の食材の買い物についていく。じゃがいもを洗ったり、そら豆のさやをむいたり、一升瓶の醤油を小瓶に注いだり、お手伝いをする。そして母や父が料理をしているところを見る。こういう子どものころの経験が大きいです。

いまや男も料理をするのが当たり前な風潮ですが、私の同世代およびその近辺だと「からっきし……」な人も多いです。女房に任せっきり、いないときは外食やコンビニで済ます。そうできるうちはいいです。でもね、とっくに高齢者の両親を見てて思いますけど、2人ともお互いの、あるいは自分の食事のケアができる、てのはとにかく本人も周囲も安心です。

お一人様にとっても、健康診断やらなにやら気になりはじめるお年ごろで、自分で自分の食事をコントロールできるのはすごく心強いです。食費も抑えられます。しかも料理はモテ要素だし。できて悪いことはありません。一念発起して料理教室にいくのもありですが、ふだんの生活からすーっと入っていく方法を。

◆「子どものお手伝い」レベルからはじめる
任せっきりだった人はちょっと尻込みするかもしれません。「はぁ?」とか「ウゼェ」とかいわれない関係であることを祈ります(´・ω・`)

私の経験として上で書いたような「子どものお手伝い」レベルからはじめてみてください。そして料理しているところを見ていましょう。包丁の握り方、火加減、鍋の振り方、調味料の量と使うタイミングなど、邪魔にならないように観察してください。

お一人様は料理番組で。プロのシェフがレストランで、じゃなくて家庭料理の番組な。出てきた食材はメモして、お使い気分で買い物に。せっかくなんでお駄賃に缶ビール1本くらい余計に買っとこう。

◆失敗しても食べられる食材で練習する
「やっちまった……」感が少ないのでモチベーションが下がりません。

包丁の使い方はトマトで。刃がとおりやすく、大きさもそこそこあるので力加減でケガする可能性は低いです。輪切り、くし切り、スライス、さいの目、みじん切りなどなど、基本的なことはできます。仕上がりが悪くてもとりあえず食べられます。慣れたら玉ねぎにチェンジ。トマトより固くて力加減も変わりますが、扱いやすいサイズで、繊維の方向など含めていろんな切り方を試せます。しかもどうなってもお肉と炒めるなりカレーにブッ込むなりすれば食べられます。

これは聞いたことがある人も多いんじゃないかな(私も人づて)。フライパンは玉子料理で火加減・油の使い方を。スクランブル、炒り卵、オムレツ、目玉焼きとバリエーションもあり、飽きたらベーコンや野菜を一緒に。真っ黒焦げにでもしないかぎり食べられます。慣れれば魚も焼けるぜフライパン。

も少し続くぞ、よろしいか?

◆他人のレシピで参考にするのは食材・調味料の種類だけ
鍋の素材や大きさ・コンロの火力など調理器具によって、また食材のサイズや熟し方などによって、火加減や分量、味のつき方が変わります。ここでうまくいかない人がけっこう多いです。レシピどおりなのに上手くいかない、と。じゃあどうするか?

◆途中で手を止めることを恐れない
不安が生じたら手を止めてどうなっているか確かめましょう。レシピに忠実になるあまり口に合わないものができてしまうより、調味料は一度に入れずに少しずつ、自信がなければ途中で火を止めてでも、味見や確認をしながら作った方が断然おいしいものができます。それじゃ出汁が風味が食感がとかいう繊細なご意見はとりあえず放っとこう。

◆プロじゃないから
そのまんま。自分のキッチンで、自分や家族や大切な人の日々の糧を、自分たちがおいしいと思えるレベルで作れたらそれでよし。特別な料理はプロに任せればよろしい。自分で料理を作るようになると、プロのすごさがわかって外食が以前より楽しくなりますし。

◆環境を保つ
器具の置き場、お皿の洗い方、ゴミのまとめ方など、ルールを決めましょう。迷わずにキッチンの環境を保てます。なお、ご自身のほかに主にキッチンを使う人がいるのなら、その人のやり方を損なったらダメです。「出禁」喰らったら終わりです。

◆繰り返す
何度でも何度でも何度でも by DCT これに尽きます。

調理器具、持ってないんだよね、という方はとりあえず包丁・まな板・フライパン・雪平鍋を。たいていのものはできます。どうせならいいものを、ていうか包丁はちゃんと切れるヤツじゃないとかえって危ない。


安心の新潟・燕三条製(郷土愛)。

さー、いってみよー。