[投稿日] 2016-06-16
[更新日] 2019-10-22
能力的な衰えを自覚して以降(詳しくはこちら)、仕事の進め方やツールを一新しました。今回はスケジュールの管理について。
フリーランスとして、さまざまな立場で複数の業務を同時進行で行なう身として、やはりアタマ中心でのスケジュール管理は(記憶力には自信があったのですが)そもそも無理がありました。年齢による衰えはそれが表面化するきっかけに過ぎなかった、とさえ思います。
そんなわけで、一番最初に取り組んだのがスケジュール管理の見直しです。アタマ+手帳でなぜうまくいかなかったのかといえば、日々の仕事に追われアタマの中身を思い出せなかったということであり、手帳を見るという行為も忘れていたということです。
いまでは珍しくないことばですが、リマインダーが必要でした。
最初はとにかく手帳に記入して朝晩見る、ということからはじめましたが、すぐにGoogleカレンダーと手帳の併用に切り替えました。手帳に書いたスケジュールはできるだけ時間を置かずにGoogleカレンダーに転記するくせをつけました。
当時はまだガラケーの時代です。手帳が手元にないときに入った予定は携帯電話からGoogleカレンダーに登録し、あとで忘れず手帳に転記。こうして確認したいときにいつでも・どこでもスケジュールを確認できる状態にしました。
そしてなにより強力だったのがGoogleカレンダーの通知機能です。こちらが出向いての打ち合わせや締め切りのある案件など、忘れたときのダメージが大きい予定はフォローできる時間をとって(移動に30分かかる場所にいくなら45分前に、とかね)携帯電話に通知するように設定しました。
……思えばガラケーのGoogle画面、めっちゃ懐かしいです。
ここまでのことはいまも実践していて、これだけでもかなりの改善だと思いますが、さらにスマートフォンの登場によって劇的に効率と精度が上がります。この段階に至って「アタマ(記憶力)に頼ることをやめよう」と思えました。
私がスマートフォンを使いはじめたのはiPhone 3GSからです。入手してすぐ、おそらく国産カレンダーアプリの草分けであろう「さいすけ」を購入しました。はじめて買ったアプリじゃないかな。とにかくさいすけの「同期」がものすごくわかりやすかったのです。まだ「同期もどき」もあったころ、さいすけ側の処理をメモなどの付帯情報も含めてGoogleカレンダーに同期できる信頼感は魅力的でした。
Googleカレンダーとさいすけはスケジュールの登録・更新が生じたらその場で同期、手帳への記入も忘れずに。こうしてどれか1つが生きていればスケジュールを確認できる状態にしました。Googleカレンダーからは起床時間に合わせてその日の予定がiPhoneにメールで送られるようにして、朝イチでそれを確認。最近はGoogle側の通知の仕様変更に対応するためアプリ版のGoogleカレンダーも入れたので、ロック画面での通知も利用しています。
かなりギッチギチに自分を縛った環境に見えると思いますが、得られる安心感はハンパありません。慣れてしまえばたいした手間ではないのです。ダブルブッキングみたいなトラブルもまったくありませんし、快適そのものです。
幸いにも私はクライアントさんや仕事仲間に損失を与えるようなことはありませんでしたが、これも「そういう種類の予定じゃなかった」ということでしかありません。納期や契約、支払・入金に直接関わることだったら……といま思い出しても肝が冷えます。
人間、衰えます。そして悪いことに、なかなか事前に気がつきません。やらかす前に、ちょっといまの環境を見直すだけでも、あとあと大きく違うはずです。
さいすけは単体でも優れたカレンダーアプリだと思いますが、Googleカレンダーと同期する環境で真価を発揮します。合わせてどうぞ(できれば紙の手帳も忘れずに!)。
おまけ【あの人の50歳ころ】(敬称略) スティーブン・スピルバーグ(アメリカの映画監督・プロデューサー、1946年生まれ):1993年『シンドラーのリスト』、1998年『プライベート・ライアン』でアカデミー賞受賞。