内視鏡検査&ピロリ菌除菌

[投稿日] 2018-05-31
[更新日] 2018-06-01


行ってきました内視鏡検査&ピロリ菌除菌治療。

実は一昨年に受けたレントゲン検査(バリウム飲むヤツな)で軽度の慢性胃炎(要経過観察)が指摘され、機会を伺っていたのです。

毎年の健康診断(自治体の特定健診をフル活用)で、事前申し込み不要で「胃がんハイリスク健診」(血液検査でピロリ菌の有無をチェック)が受けられる該当年齢に50歳も含まれていたので「よっしゃいまだ!」と一念発起しました。

健康診断に出向いたときにその旨を伝え、ほかになにか特別なことをするわけでもなく、フツーに採血して結果待ち。「まあ、いるだろうな」と思っていたとおり、1週間後に聞きにいったら先生も「まあ、いますね」とアッサリとしたお話しで。

だからといってその場で除菌の薬が処方されるわけじゃないんですね。「精密検査で症状を確認してからでないと出せない薬なんです」とのことで、内視鏡検査ができるクリニックを紹介してもらい、「紹介状もらって受診とか初めてだぜ!」などと多少浮かれながら(得な性分)その日の午後に訪問。

これまただからってその日に検査が受けられるわけでもなく、まずは問診と検査日の予約。「急がなければいけないものではありませんから」ということで、仕事が落ち着く3週間ほどあとの朝イチを予約してその日は終了しました。

そして3週間が過ぎ。

説明を受けていたとおり、前日は21時までに食事を済ませ、あとは検査までは水を飲む程度というコンディションでクリニックへ。看護士さんの説明を受けながら血圧測定、胃の中の泡を消す薬、鼻の穴のとおりをよくするスプレー(鼻から通すタイプの内視鏡だった)、鼻から喉にかけての麻酔(ジェル状の薬を鼻から注入)と続けて、いよいよ診察台に。

体の右を下にして横たわり、麻酔が効くと嚥下が難しいから、ということでヨダレ出しっ放しにできるよう看護士さんがナプキンや受け皿を用意してくれたところで「じゃあはじめましょうかー!」と先生登場。

おっ、くるのか?くるのんか?とちょっと身構えたものの、拍子抜けするほどスルスル入ってきます。喉をとおるあたりで「はい、ゴクンとしてください」と言われ、ちょっと大きい薬を飲み込むような感じかな?とングッとしてみたら「とっても上手ですよー」とほめられたり。

どうやら内視鏡が胃に到達したと思われたとき、「じゃあ回していきますねー」と先生が一言。なんだ、ぜんぜんキツくないじゃん……いや、さすがにそこまで甘くなかったね。

痛くはないんだけど。なんて言ったらイイの?

要するに内視鏡を回転させるように操作しながら、胃から十二指腸までの内壁を漏らさず撮影するわけですが。頭蓋骨に、内側から押し広げるように力がかかる、てのは、こういうことでもないと体験できません。ちょっとビビった、心の中で「アタマ割れる!」て叫ぶくらいには。

でもね、すぐに興味の方が勝ってしまうんだよね。

頭上のモニタに映る自分の胃の映像をガン見してたり。内視鏡の管を通してワイヤー状の採取器を入れて「はい、掴んで……よし!」て検体取られるのも「お、胃の中でプチッてしてるのがわかる!」と面白がってみたり。頭蓋骨押し広げにもすぐ慣れて、つつがなく検査終了。

「落ち着いてましたね、指示にもちゃんと対応できてましたし。フツーの人は、特に初めてのときなんて、イッパイイッパイでモニタ観てる余裕なんてありませんよウフフ」と看護士さん(女性)から妙なお褒めの言葉をいただいてしもうた。

さて、ここまで来ると展開早い。

検査後の注意(飲食は麻酔が切れる2時間後以降、今日はアルコールと刺激物は厳禁)を聞いて検査室から診察室へ行くと、撮った画像の一覧がモニタに映っていて、先生の手元には小さい試験管が1つ。

「お疲れ様でした。で、僕たち医師が見たら一目でピロリ菌で胃炎、という画像です」

いきなりミもフタもないですねf^_^;;;

「これ(試験管)は菌がいる検体を入れると赤くなる薬ですけど……もう真っ赤ですね(笑)」

はい、真っ赤っ赤っス。

「いることは明らかなので、除菌をお勧めします。どうされますか?」

もちろんやります!

その場で服用方法・注意を聞いて処方箋を出してもらい、その日から服用開始。

3種類で1回分、1日2回、1週間、欠かさずに飲み切ること。その期間、お酒は飲まないこと。

体験記をアップされている方はたくさんいらっしゃいますが、私の場合、飲み始めて4日目から(ちょっとビロウな話ですまん)ものすごく便通がよくなり、飲み終わるころには食事前の空腹感も以前よりはっきりと感じるようになりました。もともと便秘気味というわけでも胃もたれするタチでもなかったんですが、それでも「あれ、明らかに違うなコレ」と感じるレベルです。

薬を飲み終えた報告と問診、成否の検査(呼気で判定)の予約でクリニックを訪ねたときに先生にも伝えましたが、「ああ、そうでしょうね」という感じだったので、けっこうポピュラーな変化なのかも。

あ、もう1年ちかくクセのように顔の同じところに出ていた吹き出物もなくなりました。

成否の検査は除菌の薬を飲み終えてから3週間くらいは開けた方がいいということで、ほぼ1ヶ月後に予約。前日の飲食は20時まで、お酒はNG。以降は完全に飲まず食わず、朝起きてうっかり水を一口飲んだだけでも延期、というさらに厳しい条件です。胃の状態を呼気で確認するんだから、そうやってかなり微弱なものを測るんだろう、くらいな想像はできます。

そして検査。吹き込み口がついた袋(ウィ●ー・イン・ゼリーの容器が大きくなったみたいなヤツ)2つに息を吹き込みます。2つめは検査薬を飲んでから。検査前の姿勢や吹き込み方、薬を飲んでからの時間などそれなりに細かい指示があり、やっぱりシビアな検査なんでしょうね。

1週間後に聞きにいった結果は「除菌成功」でした。めでたしめでたし、一安心です。

結果を聞いたあとで先生が言っていた話にちょっとグッときました。

「ピロリ菌を持っている人の全員が胃がんになるわけではありません。逆に持っていない人もなる可能性があります。でも持っている人の数%は胃がんになり、それは持っていない人よりも統計的に明らかに多いということがわかっています。それならば、この検査と治療をすることで『少しでも胃がんで苦しむ人を減らせるのではないか』という考えの下で私たちは取り組んでいます。そしてやっぱり見つかるのが早期であればあるほどいいんです」

便通のよさのほか、イイ変化はその後もずーっと保っています。

ずっと同じ体を使っていれば、どこかにガタが出てくるのはむしろ道理といっていいでしょう。無視しても先送りしてもどうにもなりません。分別のある大人として、手遅れになる前に、あるいは思い立ったが吉日で。

経験としてもものすごく面白いし(※個人の感想です)。