簡単な手入れでスーツをキレイに

[投稿日] 2016-07-11
[更新日] 2016-12-24

care_suit
「雨に打たれて折り目が消えた」以上に、もはや型崩れ状態になったスーツを着ている方を時おり見かけます。若い人の方が多いように感じるので、もしかしたらスーツの手入れに無頓着だったり知識がないだけかもしれません。もったいないことです。

本人が気にしていないなら大きなお世話でしょうし、手入れをしようにも諸事情で1・2着のスーツをひたすら着用しつづけないといけない場合もそりゃあるでしょう。

しかしながら、仕事でお会いする方がそういう状態(ごく稀ですが)だと、正直なところ「仕事相手として大丈夫かこの人」と思うこともあります。ある意味、仕事の場での「人間は見た目ではない」というのは、TPOにふさわしい格好を満たした上での容姿や立ち居振る舞いのことだったりするので、事情はともあれだらしなく見えるスーツは損です。

でもこれ、けっこうシンプルな方法でキレイに保てるんですよ。若いころに両親や紳士服店の方に教わって、私もずっとやってます。心がけるのはたったの3つです。

1)脱いだらすぐにハンガーにかけて吊るす。
意外としてない人が多いような気がします。夜遅くなったり酔って帰ったりして、面倒で椅子の背もたれにかけてそのままとか、伸ばして床に置いときゃいいだろ、とかね。シワは伸びないし変な型がつくし、いいことナシです。着たまま寝るとか論外ですよ。

2)次に着るまでにちゃんと乾かす。
私は汗かきの自覚があるので特に心がけています(これもローテーションを組む理由)。あまり汗をかかないという人も、1日着れば布地が重なっているところや肩の芯材に湿気が残ります。乾かさずに着ると生地に負担がかかるだけでなく、1)をやらずに歪んだまま乾くと型崩れの直接的な原因になります。

1)2)については、できれば複数着をローテーションして2日間はかけたいところです。できなければ、たとえば木製のハンガーには湿気を吸ってくれる効果があるので、自宅と職場にそれぞれ用意して脱いだら必ずかけて、できるだけ風通しのいいところに吊るしておくなど工夫しましょう。

3)「3〜4回着たら1回」くらいのペースでもいいので、ブラシをかける。
ホントは毎回かけるのがいいんですけど、さすがに手間です。縫製の流れにそって上から下へ全体を優しくブラッシングした上で、袖口や襟の裏・スラックスの裾はホコリを軽く掃き出すイメージで。生地の表面が整って着用時のラインもキレイに見えますし、ちょっとした汚れならこれで落とせるので、結果的にスーツが長持ちします。

以上です。単に揃えるもん揃えてやるだけです。これでビジネスマンとしてちょっとでも印象がよくなって、スーツも長持ちするなら、簡単な話だと思うけど。

あ、脱いだあとは人任せ、という方は、この機会にやってくれている人に感謝とお願いを。あるいはご自分で手入れをするきっかけに。

おまけ【あの人の50歳ころ】(敬称略)
マーガレット・サッチャー(イギリスの政治家、1925年生まれ):保守党党首に就任(1975年)。ヘルシンキ宣言に対する批判により、翌年ソビエト連邦国防省機関紙から「鉄の女」と呼ばれる。


マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
なんというかメリル・ストリープすげぇ、という映画。